冬に比べて夏のほうが登山初心者にはおすすめです。
冬の寒さや雪の対策は登山上級者でも大変で、危険がたくさんあります。
夏にしか登れない名峰や高山植物を楽しめる山など、特に夏の季節におすすめの山を紹介します。
夏の登山がおすすめの理由
標高が上がるほど涼しく
日本の夏は湿度も気温も高くなるため外国よりも暑いんです。
熱中症などにならないように、夏の間は家にずっといる方も多いのではないでしょうか。
しかし、山は街中にいるよりも涼しいんです。
また、標高が上がるほど気温は下がります(標高1,000m上がると気温が6℃下がると言われている)。
真夏でも、標高1,000mを超えるような山の上では20℃以下になることも多いです。
避暑地に行くと思って、涼を求めて山に行くのもおすすめですよ。
装備が身軽で、色んな山に登れる
冬の間は、標高が3,000m前後の日本アルプスや富士山、緯度の高い北海道の山などは雪が降り積もります。
雪解け後の夏しか登山に向かない山も多いんです。
しかし、そうした大きな山々も夏では、アイゼンなどの特別な装備なしで大丈夫です。
夏は登れる山の選択肢が多いので、好きな山に挑戦できる季節です。
尾瀬(至仏山)
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月‐8月) | 最低気温(6月‐8月) |
2,228m | 群馬県みなかみ町・利根郡片品村 | 尾瀬周辺 | 17.7℃ | 6.9℃ |
初心者から登れ、山頂からは大パノラマ
燧ケ岳とともに尾瀬のシンボル的な存在がこちら、尾瀬の至仏山。
オゼソウやホソバヒナウスユキソウなど貴重な高山植物に恵まれ、標高2,228mで日本百名山にも選出されています。
また、花の百名山としても知られています。
登山のレベルとしては初心者から初級者に適した山です。
尾瀬ガ原の西端に位置し、東の燧ヶ岳とともに尾瀬を代表する名山です。
山頂の眺望は360°の大パノラマが広がり、景鶴山、平ヶ岳、谷川連峰、日光連山なども望めます。
所要時間は往復5~6時間。1泊2日も可能。
最短で約5時間ほど
最短で往復する場合は、鳩待峠〜至仏山ピストンコースがおすすめで、所要時間は5時間ほどになります。
周回コースで約6時間ほど
鳩待峠〜山の鼻〜至仏山の周回コースですと所要時間は往復6時間ほどです。
鳩待峠からは緩やかで展望のよいコースがあり、鳩待峠から頂上までは所要2時間40分です。
山ノ鼻から頂上までは、所要2時間30分です。
日帰りでも歩けますが、1泊2日の行程で尾瀬ヶ原まで足を延ばすのもおすすめです。
【茨城】筑波山
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温 | 最低気温 |
876m | 茨城県・つくば市 | つくば市北端 | 25℃ | 20℃ |
紅葉が楽しめる低山の百名山
日本百名山と日本百景にも登録されています。百名山の中で最も標高が低い山で初心者の方にもおすすめです。
標高は低いですが、登山コースの途中で通るブナ林はとても良い雰囲気です。
紅葉がきれいで、夏も良いですが春と秋には、花や紅葉が色づくためさらにおすすめなので、登山適期は3月~5月と9月~11月です。
歩行時間は2時間半ほど
①【出発地点】御幸ケ原→②男体山→③立身石→④展望所→①御幸ケ原に戻る→⑤女体山→
⑥大仏石→⑦弁慶茶屋→⑧つつじケ丘高原→⑨つつじケ丘バス停
電車で行く場合は、宮脇駅から「筑波山ケーブルカー」を利用して、御幸ケ原(山頂駅)からスタート。
「自然研究路」に入って進み、左側の登山道を進むとすぐに「男体山」の山頂に到着できます。
山頂からは関東平野を眺める壮大な景色を楽しむことができます。
登山道を戻り、道しるべを参考に右の「自然研究路」に入ります。
歩き始めると、立身石があります。道のりは階段や高低差があるため、気持ちの準備が必要です。
しばらく歩くと「展望所」が見えてきます。
その後、御幸ケ原に戻り、最高峰の「女体山」を目指して出発します。
鉄塔が立つ道を登っていくと女体山に到着し、山頂からは霞ケ浦、関東平野、富士山、太平洋まで見ることができます。
山頂から「つつじケ丘」に向けて下っていくと「大仏石」があります。
奇岩がたくさんある下り道をさらに下っていくと「弁慶茶屋」があります。
樹林の中を進んでいくと視界が広がっていき「つつじケ丘高原」に到着します。
さらに歩いていくと「つつじケ丘バス停」に到着します。